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子どもにとって怖いもの

2018/ 10/ 31
                 



久々に小学校時代の友人に会い、ちょっと一杯飲むことになった。

俺は友人とカウンターの席に座り込み、昔ばなしを始めた。

…ある程度話が盛り上がり、話し疲れた二人はしばらく沈黙した。

それから少しして、友人が唐突にこう言った。

「お前さぁ、子どもの頃怖かったのなんだったか覚えてる?」

俺はあまり考えもせずに言った。

「…幽霊とか?宇宙人、妖怪…」

「それもだけどよ。俺とお前が子どもの頃よく怖がってたのは近所の地蔵だ」

「え…まぁ、確かに怖がってたような…」

「面白いもんでよ、子どもの頃は地蔵とか仏…もちろんキリストなんかも、今でこそ慈愛の象徴なのに、怖かった。反対に鬼や悪魔も怖いんだけど、鬼や悪魔はゲームとかの影響か、強くてカッコいいイメージさえあった」

「なんで地蔵とか仏怖かったんだろな…道路の隅に祀られてるのは事故死した子どもの霊を供養するとか聞いたけど…なんか地蔵自体、笑顔だけどどことなく寂しげなんだよな」

「笑顔の地蔵は俺の記憶にないな」

「え…」

「昭和の昔、地蔵作りたくても金が無くて仕方なく自分たちで作ってた地域があるらしい。顔も笑顔じゃなくて子どもが落書きしたような顔だったりな」

「まさかそれって俺たちの…?」

友人はうなずく。

「寺とか霊能の関係の人が作ると邪気みたいのが無くて怖くないらしいけど、その辺の人がテキトーに作ると人間の業みたいのが出てくるらしい。仏とか神社は逆に怖いくらいが悪鬼を抑える力を持てるらしいよ」

神がかり的なもの。それは、人間が産み出し、時として人を恐怖させたり、娯楽のヒーローになったり…

子どもが一番「何か」を純粋に見抜いているかも知れない。


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